2019年6月7日金曜日

DFW乗り鉄の旅 アムトラック Heartland Flyerに乗ってみた

フォートワースとオクラホマシティの約330kmを結ぶ、ハートランドフライヤー。


この電車は、アムトラックのなかでも10位内に入る短距離路線で、オクラホマシティのダウンタウン、ブリックタウンすぐそばのサンタフェ・デポ駅を朝出て、夜戻ってくる1日一往復の運航です。


片道4時間。ですが、他社貨物の線路を利用しているので、定刻に出発しても、到着が1時間くらい遅れることもよくあります。



サンタフェ鉄道時代の駅舎をそのまま利用していて、SANTA-FEの看板もそのまんま。
地元の人は、オクラホマシティ駅とは言わずに、サンタフェ・デポと呼んでいます。


        



オクラホマシティを8:25AM発。
事前にアムトラックのサイトやアプリで予約を入れます。
片道31ドル。変更可能な51ドルのチケットもあります。
中に入ると、アールデコ調のエレガントな空間。高い天井に吊るされたランプの穏やかな橙色の光が朝陽と融和しています。
駅舎内には、カフェも券売機もありませんので、事前に用意が必要です。
車内でも、飲み物やサンドウィッチ、スナックは買えます。




 

ガード下を通り抜けると、OKC最大の繁華街ブリックタウンです

 再開発中のOKCダウンタウンは、かつて物騒な落書きばかりだった壁にも、歴史や文化をテーマにした壁画が描かれて、どんどんきれいに整備されてて来ています。


出発30分前になるとホームに上がる階段が解放されます。
階段を上がったところに立っている駅員が、事前に購入したきっぷのバーコードをスキャンして、何号車に乗ればよいのか指定してくれます。




清潔ですが、古めの車両
      
       足元は広々~、ほんと快適です

フットレストに届かない、日本人の足 汗
私は2階席を予約していました。座席指定はないので、グループで固まって座りたいなら、誰よりも早く乗車したほうがいいです。


私が乗ったのは平日で座席の埋まり具合は半分ぐらいといった感じでしたが、地元の学校すでに夏休みに入っていたので、ファミリーやグループでの利用が多く、賑やかでした。






私が乗った日は、定刻通りに出発!

電車が動き出すと、車掌による車内アナウンスが始まりました。
このアナウンスが、よくよく聞くと超爆笑です。



というのも、車内での注意点のアナウンスで、

「お子さんは、椅子の上で飛び跳ねない!」
「奇声をあげない!」

などなど、子供のお行儀に関する注意が多いのなんの、日本のJRならここまで言わないよなぁと思いました。

あと、大人にもお行儀に関する注意。

「車内は禁煙です。電子タバコも噛みタバコも、全部禁止!何処も彼処も禁止です!」

「座っているときは、どうぞ、靴を脱いでおくつろぎください、た・だ・し、トイレやカフェなど、席を立って移動するときは、必ず靴を履いてください。靴下は、靴ではありませんよ~」


そうなんです。アメリカ人って不思議な人たちで、家の中には靴を履いたまま平気で入るのに、ちょっとした移動なら、裸足や靴下で平気で外に出るんです。例えば、ゴミ出しで、家の前まで出るときとか。



読書灯と呼びだしボタン
コンセントは窓の下にあります

空調がムチャクチャ効くので、ブランケットなどを持参するといいかもしれません。

私は持っていなかったので、1階のカフェで、アムトラックのロゴ入りブランケット(10ドル)を購入。


天候も安定していて、スムーズに運航していったものの、途中何度も、徐行・停止を繰り返し、じわりじわりと遅れていきましたが、他社の線路を借りているアムトラックでは、これも通常運転。

遅れに関しては、終点のフォートワースに着くまで、説明も、お詫びも、一切のアナウンスがありませんでした(爆)



オクラホマ州最後の駅、アードモア駅では、タバ休のための少し長めの停車。

この時点で、40分遅れ。


乗客もだれも気にしないでいるし。

駅前公園の汽車






そうこうしているうちに、州境のレッドリバーを越えました。ジョン・ウェインの映画「赤い河」の舞台となった、文字通り赤い川です。特にテキサス・オクラホマ州などを数日前に暴風雨が襲ったばかりなので、この日は、本当に赤かったです。


テキサス州に入ると、沿線の風景に牧草地より、建物が増えていきました。




車より遅いアムトラック 汗



そんなわけで、結局、1時間遅れで、終点のフォートワースITC駅に到着。



この路線は、シカゴ方面、またはサンアントニオ方面に向かうアムトラックのテキサス・イーグルに接続しています。

また、DFW空港ターミナルB駅行きのTEXRail、ダラスダウンタウンのユニオン駅行きのTRE、グレイハウンドバス、市内各地を回っているトリニティメトロのバス各路線への乗り換えができます。








ハートランドフライヤーは細々とした運営で、オクラホマ州の援助も受けていますが、テキサス州とオクラホマ州を結ぶ、低価格で大量に旅客を輸送できる手段としては、とても有難い路線です。
















   

2019年6月6日木曜日

DFW乗り鉄の旅 TEXRailに乗ってみた

2019年1月...................

DFW空港ターミナルBーフォートワース・ダウンタウンを53分で結ぶ、新しい電車🚈が開通しました。


その名も、TEXRail。



スイスのシュタッドラー・レール社のFLIRTという車両を採用していて、ホームとドアの段差がまったくない、隙間もわずかで、まるでエレベーターに乗るときみたいな、バリアフリーなのがとてもいいです。


車いすも、ベビーカーも、空港で預けるキャリーオンバッグや、車内に持ち込む自転車も、持ち上げる必要がないですね。




乗車後、電車のドアが閉まると、車掌さんが車内改札しに来ます。

 


車内はとても明るくきれい(まあ、新しいのできれいなのは当然ですが)、また走行中も加速・減速中も低騒音、空調も、効きすぎるということがなく、快適、快適!


アムトラックとは大違い。
まるで日本の特急みたいです。



乗車券は、シングル・ライドが2.50ドル。1日乗車で5.00ドル。シニア割引ありです。

駅の券売機で乗車前にきっぷを購入でき、おつりはすべて硬貨。20ドル札を入れようものなら、普段は流通が希少な1ドル硬貨が、ガッチャンガッチャンと17枚も出てきますので、驚かないように😉。






券売機では、TEXRailとTREの二つの電車の切符が買えます。




DFW空港に到着したら、ターミナルBのセキュリティの外に出て、ローワーレベル(下の階)の北端に向かい、「Rail to Fort Worth」の表示に従って進むと、駅に着きます。


途中駅は、どこも、比較的所得が高い層が住むエリアにあるし、車掌さんが小まめに巡回してくるので、治安面も心配にならなかったです。



ノースサイド駅、ストックヤード歴史地区の最寄り駅




約1時間に1本運航しています。



駅弁とか、電車の旅の華はないけれど、いやぁ~、思いのほか、快適な電車の旅になりました。大きな窓の外には、青い空と緑がいっぱいの広大なテキサス草原地帯が広がり、こちらの気持ちも広々とした穏やかな気分になりましたよ。




徹底的な車社会のDFWですが、ここ数年で、空港と、ダラス、フォートワースの両ダウンタウンが、TRE、DARTのオレンジ線、TEXRailの三つの電車で結ばれ、また、将来的にはダラスとヒューストンが高速鉄道で結ばれる計画もあり(日本のJR東海が地元テキサスに子会社を作って技術支援をしているんですって!)、21世紀も、線路がどこまでも続いていくのかと思うと、ワクワクしてきます。













2017年2月5日日曜日

ダラス=フォートワース空港での入国 乗り遅れに注意

ときどき空港で、日本語の通訳のお手伝いをすることがあります。

アメリカは国際線から国際線への乗り継ぎでも、一旦入国する形をとりますが、先日は、某国への渡航歴がある日本パスポート保持の方が、アメリカ合衆国のビザ免除プログラム渡航制限を知らなかったようで、その国へ渡航歴がある人は適切なビザの所持が必要なところ、ESTAでアメリカ経由で他国に行こうとしていたため、別室に送られてしまいました。

まあ、こういうことは滅多にないのですが、最近増えたのが、入国審査の混雑で、乗り継ぎ便に間に合わなかった人たち。

実は、年々DFW空港の利用者は増える一方ですが、残念ながら、入国・税関・保安検査を担当する政府職員の数はこれに対応していません。特に、週末、連休、クリスマスなどのハイピーク時でも、時間帯によっては一人か二人しか政府職員が配備されていないこともあり、長蛇の列に並ばなくてはいけないという場面が多くあるのです。

一般的には、国際線で入国する際の乗り継ぎ時間は2時間あればよいと言われています。

旅行会社に勤める私の友人が言うには、アメリカのパスポート以外で、ダラスのように大きな国際空港で入国するときは、さらに余裕を持って3時間くらいをお勧めしているそうです。

ところが、3時間のトランジット時間でも乗り継ぎ便に間に合わなかった人を、ここのところ、空港で何度かお手伝いすることがありました。

特に2017年になってからは、第45代目のアメリカ大統領のドナルド・トランプが、1月27日に執行した大統領令によって「シリア難民やイスラム圏7カ国からの入国が一時禁止」されてから、ワシントン州の連邦地裁が1週間後の2月3日に、大統領令の主要な部分すべての一時差し止めを命じる仮処分を下すまで、各地の国際空港での大混乱状況は、多くの人がニュースなどで見聞きされたと思います。

原則、日本国のパスポートで入国する人には、この大統領令自体は、まったく関係ありませんが、この混乱で、やはり入国まで時間がかかり、乗り継ぎ便に乗り遅れている人が散見されています。

最終目的地が、日に何本もフライトがあるところならいいのですが、問題はそうではない場所に飛ぶ場合です。フライトの運行や空席の状況によっては、ダラスで1泊しなくてはならない、なんてこともあります。

英語での会話に自信がないと、そんな状況に置かれてしまったら不安ですよね。


これからダラスに来られる方は、日本を発つ前に、ぜひ、今一度十分な乗り継ぎ時間があるか旅程表をしっかり確認して、必要に応じて、乗り継ぎ便の予約を1本遅らせるなどの対策を取られることをお勧めします。





2016年7月30日土曜日

テキサスの新しい顔、ビーバー

日本へ帰省する際、テキサスからのお土産として用意するのは、


大体、

ダラスカウボーイズやテキサスレンジャースのグッズ
トレーダージョーズやホールフーズのエコバッグや調味料

もしくはテキサスじゃないけれど、事前にホノルルクッキーとかお取り寄せしておいたものや
話題作りに超激辛ホットソース

あとは日本で受け取る人たちからの受注ベースで、日本未販売のファッションアイテム


なんかを調達しています。



テキサスは日本より大きいけど、お土産向けの銘菓らしいモノがないんです。
(日本って素晴らしい、、、、、)


頻繁に日本に帰っている訳ではありませんが、ネタが少ないので、お土産は「いつものアレ」的な、毎回代わり映えのないセレクションになってしまうので、ちょっぴり気まずいです。


そんななか、手軽な値段でちょっと目新しいお土産アイテムが出現しました。


それは、、、、、


Buc-ee's(バッキーズ)



テキサス州に展開しているガソリンスタンド+コンビニのチェーン店。



主にインターステート沿いにあるので
ドライブ中、給油&トイレ休憩したいなぁと思ったら、ぜひバッキーズに寄ってください!




ここのトイレは綺麗です。


日本のショッピングモールには及びませんが、アメリカではかなり綺麗です。

たしか、「テキサスで一番きれいなトイレ」のように雑誌に書かれたことがあったはず。


そのバッキーズには、マスコットのビーバーの顔がプリントされた、ストアロゴのパッケージで、ポップコーン、ビーフジャーキー、クッキー、プレッェル、マグカップなどなど、ちょっとした海外お土産向きの価格帯のアイテムがたくさん売っています。



とにかく店舗面積が広い!しかも平屋です。テキサスらしいですね。そこに、いろいろ売ってるんです。
実は遠出のドライブの度に、バッキーズに寄るのが楽しみになっているくらい、ワクワクする場所です。



また店内でBBQサンドほかたくさんのホットメニューもあるので、道中の食事もここで済ませちゃえます。


テキサスでは、チェコ発祥の菓子パンKolache(コラーチ)が、具をソーセージや卵などに変えて、総菜パン風にアレンジされて売られているのですが、


バッキーズにも、名物コラーチが売られています。


日本のお土産にするのは、ちょっと無理ですが、ぜひ食べてみてほしいです。



後は、ウエスタンでカントリーなインテリアグッズも豊富です。テキサス風なフォトフレームとか、お土産にいいかも!




2012年4月5日木曜日

アメリカ横断ドライブ旅行2012冬(4)

3日目。


今日は最終目的地のフォートワースまで走り続けます。









テキサス南部へ向かうI-10とお別れ。I-20がここから始まります。


やっとフォートワースが標識に出てきました!



I-20に入ると町が点在しはじめ、少しホッとします。もし車の調子が突然おかしくなっても、すぐに助けを求められる場所があるというのは、運転する立場としては、とても気が軽くなります。


ここまで来ると、周囲は人気のない荒野ではなく、油井があちこちで動いています。石油原産地としてアメリカ国内で大きく繁栄したテキサスらしい光景です。


わずかな資金で、このテキサスの荒野の一角を買い

石油を掘り当ててみませんか?









油田地帯の真ん中に突如現れた高層ビル群。ここはミッドランド。ブッシュ前大統領とローラ夫人が育だち、結婚した場所です。




ここから東は、そこそこ人口のある中都市が出てきます。町のシンボルとして、都市名が書かれた給水塔が現れてきます。新旧大小いろいろなデザインの給水塔を見ることができるんですよ。


インベーダーのような大型給水塔
ゴルフがしたくなります

レトロなデザイン




このタイプは景観にマッチしていますね


町と町の間は、広大な農地が広がっています。







インターステイツ沿いのレストエリアは、清掃が行き届いてきれいですし、最近はWiFiが使える場所も増えて便利です。




 




もうすぐ、フォートワース。




これは農場の母屋かな?豪華ですね。







遠くに、かすかにフォートワースのダウンタウンのビル郡が見えてきました。(写真じゃほとんど分かりませんね 汗)






I-30に入ります。





テキサス時間17時半。なんとか暗くなる前にフォートワースに入りました!














帰宅ラッシュのダウンタウンを抜けて、DFW空港方面へ。もうすぐ義父母の家です。








こんな感じで、サンディエゴからフォートワースまで、3日かけてのロードトリップは、天候も崩れることなく、無事終了しました。





2012年3月29日木曜日

アメリカ横断ドライブ旅行2012冬(3)

2日目。




目覚ましなどはセットしないで、ゆっくり起床。ジャグジーで少しカラダをほぐしてから、ホテルのロビー前の大広間のバッフェで朝食をとりました。


I-10に乗って、今日はテキサス州に入って、暗くならないうちに行ける所まで行く予定です。






 



しばらく走っていると、写真の標識が見えてきました。


「OK牧場の決闘」で有名なトゥームストンの町が、ここから少し南へ下ったところにあり、いまでも西部開拓時代のセットのなかでガンマンショーが開かれているそうです。


トゥームストンまで、ツーソンからは約1時間半。I-10の分岐点からは約30分のドライブです。


テキサス帰省の際はいつも早く着きたくて、私はまだ、トゥームストンに立ち寄ったことがありません。次回はぜひ、行ってみたいです。


ちなみに、テキサスに住む90代の義祖母が子供のころ、ワイアット・アープの訃報を新聞で知ったそうです。ワイアット・アープが長命の人だったということもありますが、それでも、「OK牧場の決闘」は、それほど遠くない昔の出来事だったんですね。




さらに、東に向かって進んでいきます。




どこまで走っても、荒野が延々と続きます。




ツーソンから2時間・約140マイル走って、ニューメキシコ州に入りました。





荒野の中に、土産物屋の看板。


フリーウェイ沿いにある土産物屋には、ネイティブアメリカンの民芸品や花火、クッキーのような軽食が売られています。ニューメキシコ内のI-10沿線には、給油や食事で立ち寄れそうな町がまばらにしかないので、トイレ休憩ができる貴重な場所です。








フリーウェイ沿いに見える、Hillside letters。


ツーソンにあるアリゾナ大学本部キャンパスのサイン

これは、Wilcox, AZの「W」
ニューメキシコ州大の愛称Aggiesの「A」














Lordsburg, NMの「L」






I-10沿いには、ユニオン・パシフィック鉄道のサンセット路線が通っています。時折、100両以上の長い貨物が、停まっているのかと思うくらい、ゆっくり走っています。









まだまだ荒野が続きます。









町が近づいてくると、非常に大規模な酪農場が見えてきます。











ついに、テキサス州に入りました!





ニューメキシコ州境にあるエルパソ市はメキシコ国境の街でもあり、フリーウェイの向こうには、メキシコが見えます。






エルパソはかなり古い車も走っているので、最低速度も定められています。





エルパソの市街地を抜けて、シエラブランカ山麓を走り続けます。


このあたりから最高速度が80マイル(約128km)になります。でも、100マイルくらいでガンガン飛ばしている車ばかりですが(汗)



今夜はヴァンホーンという小さな町に泊まることにしました。
今回は、この町で一番新しいハンプトン・インに泊まりました。このホテルは、おそらくヴァンホーンで唯一、インドアプールとジャグジーがあるホテルです。




ヴァンホーンは特に目立った産業はないのですが、エルパソとダラスのドライブ中継地点として、数件のガソリンスタンドとレストラン、そして、モーテルや中級クラスのホテルがあります。


何にもない場所なので、夜空の星がきれいです。


アマゾンのCEOのジェフ・ベゾスが設立した宇宙産業会社「ブルーオリジン社」が、数年前にヴァンホーンの北に広大な土地を購入して、有人宇宙船の打ち上げ基地を置いています。近い将来、ここのホテルには、宇宙旅行をする人たちと送迎者達がたくさん泊まるようになるのでしょうか。

ハンプトン・インのプールとジャグジー
朝食バッフェのワッフルメーカーでは、
テキサス州の形をしたワッフルを焼くことができます。